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修羅場の果てに泣いたのは...~ギリシャ神話~

今回のお話は、ゼウスとヘラの息子「ヘパイストス」のお話となります。

このヘパイストスは以前の記事で登場した人類初の女性「パンドラ」を創った神でもあります。

 

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不遇な息子

ヘパイストスは生まれつき両足が曲がっていた奇形児と言われています。

そのことから母であるヘラから冷遇され天界から投げ出されました。そんな不遇のあったヘパイストスですが海の女神に拾われ、9年間ほど世話になりやがて天界に戻ります。

 

天界に戻りオリュンポスの神々の1人として加わったヘパイストスですが、いまだに母ヘラは息子であることを認めず冷遇は続いていました。

なんとかその関係を改善したいと願うヘパイストスはヘラへ罠を張り、息子であることを認めてくれるよう脅迫します。一旦は息子の言う通りにすると認めるもそれを信じられないヘパイストスは、証拠としてアプロディーテとの結婚を認めるよう迫ります

ヘラはそれすらも認めたためヘパイストスもこれを信じ罠を解きます。

 

不遇は続く、、、

アプロディーテと結婚をしたヘパイストスですが、アプロディーテはヘパイストスの醜さを嫌い、夫婦仲が悪かったと言われています。

それに加えてアプロディーテは美を司る女神です。引く手あまたのアプロディーテはゼウスとヘラの息子、「軍神アレス」と浮気をします(ヘパイストスは兄弟に奪われた形となります)。

しかしヘパイストスは浮気に気づかず、アプロディーテとの仲が悪いのは機嫌が悪いだけだと思い、一切の疑いを持っていませんでした。

 

常に空から地上を見ている「太陽神ヘリオス」はアプロディーテの浮気をヘパイストスに告げると、ヘパイストスは落胆とともにアプロディーテに激しい憎悪を持つようになります。

ヘパイストスは2人の密会現場を取り押さえるために「特製の網」を作り罠にかけます。その罠にかかった2人は裸で抱き合った状態のまま捕らわれ神々の前に連れていかれます。

晒し者にされたアプロディーテと復讐を果たしたヘパイストスは離婚。

アレスとヘパイストスはポセイドンが仲介に入り和解することになります。

 

おわりに

アプロディーテがアレスと浮気するとき、従者のアレクトリュオンに見張りをさせますが、ある時アレクトリュオンが居眠りをして見過ごしてしまったことがあります。

この失態で太陽神ヘリオスに見つかりヘパイストスにバレることになるのですが、この失態にアレスが怒り、アレクトリュオンを鶏の姿へ変えてしまいます

それ以来、この鶏は朝日が昇ると失態を取り戻すかのように「ヘリオスが来たぞー(コケコッコー)」と鳴くようになっと言われています。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。