英語読みの月暦の由来~後編~
各月の英語読みJanuary、Februaryなどが付けられた由来を前回1月~6月までご紹介しましたが、今回は7月~12月までとなります。
1月から6月の由来は下の記事になりますのでよろしければご覧ください。
それでは最後までお付き合いいただければ幸いです。
7月と8月
前編でご紹介したとおり英語で各月に付けられている語源は、元々はローマ神話の神々の名が由来となっていました。後半はどのようなものが由来になっているのかお話していきます。
7月:July
ローマの政治家であるユリウス・カエサル(Julius Caesar)という政治家が語源とされています。英語読みで「ジュリアス・シーザー」と聞けば知っている方も多いと思います。
6月までローマ神話の神々の名があてられていましたが、7月は人物名となっています。しかしこれには異論があり、ユリウス・カエサルが7月を家門名ユリウスに変更したという説ではなく、「Julius」はローマ神話の最高神「ユーピテル(Juppiter)」の一族を指す「Jovilios」の短縮形と考えられ、つまり「Julius=ユーピテル」を指しているとも言われています。
このユーピテルの妻である女神ユーノー(Juno)が6月となっていてセットとして考えるとなんとなくつじつまが合っている気もします。
ちなみにユーピテルは英語読みで「ジュピター(木星)」と呼ばれ、ギリシャ神話のゼウスと同一視されています。
8月:August
8月も人物名があてられており、これにも異論があります。
ローマ帝国の初代皇帝「アウグストゥス」がその人物とされラテン語で「尊厳ある者」という意味になっています。フルネームが長いので省略しますが、7月に登場したカエサルを大叔父に持ちます。
いかにも時の権力者が自分を誇示するために月名を変更したとしか思えませんが、そもそも「アウグストゥス」は称号として使われており、尊厳者・威厳者の意味を持ち、また「究極の神」、「偉大なる神」を指す尊称ともされているため、現在ではこちらの意味としてAugustが使われています。
9月~12月
前編と併せて1月から8月はローマ神話の神々の名を冠した月となっていましたが、ここから急転します。私は11月生まれのためどんな神様の名前が由来なのか調べるのが楽しみだったのですが、9月から12月はすべてラテン語の数字の意味が由来となっていて特にストーリーがありません。(泣笑)
一応ご紹介しますと、9月は「September」でラテン語で「Septem」、「第7の」という意味となります。
9月なのになぜ「第7の」なのかというと、ローマではそれまで3月を年の始まりとして数えていましたが、のちに1月を年の始まりに変更したものの名称だけ変更しなかったためだと言われています。
そのため3月を起算として7番目である9月がそのまま「Septem」としてズレた形で使われ続け現在まで残っている形となっています。
10月はラテン語で「Octo」と言い、「第8の」という意味です。
11月は「Novem」→「第9の」、12月は「Decem」→「第10の」という意味となります。
まとめ
なんともしりきれな感じが拭えない月暦の由来となりましたが、古代ローマでは「4組8柱」という考え方があったそうで、1週間も月曜~日曜の7日間に加えて「市の日」という日があり1週8日という観念があった説もあります(対応する元素は「空」となります)。
そのため1月から8月までをローマ神話の神々の名を付け完成系とし、そのあとはラテン語数字をあてたという考え方があります。
現代でも使っている私たちから見れば中途半端なお仕事と嫌味の一つでも言いたくなるような結末でしたが、当時はそれほど重要視されていなかったのか、浸透していなかったのでしょうか、、、
ここまでお読みいただきありがとうございました。