ギリシャ神話の語り
今回の内容は「ギリシャ神話」となります。
このギリシャ神話は神々が人間の感情を体現したかのようなドラマチックな物語となっています。
また、たくさんの神々が登場しますが、後々ご紹介していければと思っています。
神と人間は兄弟?!
最初はギリシャ神話における人間についてのお話となります。
旧約聖書の「天地創造」では人間を創ったのは神でしたが、ギリシャ神話では人間は神が創ったものではなく、元々存在するものとして登場します。
そして人間は大地から生まれるものとされていました。
ギリシャ神話では大地=ガイアであり、ガイアは神々の父と言われています。
つまり神々と人間は兄弟ということになります。
異なる点として神々は不死であることや超越した力を持っていたため、
神々を上位(貴族)、人間を下位(庶民)という位置付けがされています。
ここで注意が必要なのは、人間とは男性のみを指しているということです。
では女性が誕生したのはいつなのか、
それは、全知全能の神ゼウスが鍛治神ヘパイストスに創らせた女性が人類初とされています。
その女性の名は、「パンドラ」です。
この名を聞いたことのある方も多くいると思いますが、
「パンドラの箱」を冠する名、それこそが人類初の女性の名前となります。
兄のペナルティに巻き込まれた弟
このパンドラの箱のお話にもつながることになりますが、当時の人間は無知で、飢えや寒さに苦しんでいました。
それを改善するためにプロメテウスという神がゼウスの考えに反して「火」を人間に与えました。
これに怒ったゼウスが報復としてプロメテウスの弟であるエピメテウスに贈ったものが人類初の女性「パンドラ」でした。
エピメテウスは、兄プロメテウスからゼウスからの贈り物を受け取らないようにと警告をされていましたが、これを聞かず、パンドラを妻として迎え入れました。
兄プロメテウスは山頂に磔にされ、神は不死であるため、解放されるまで3万年をここで過ごしました。
この後にゼウスが計画した災厄の元凶となる「パンドラの箱」の話へと続きますが、下の記事でご紹介していますのでよろしければご覧ください。
ちなみにこのプロメテウスの「プロ」とエピメテウスの「エピ」は対比語となり、メテウスは「知恵」という意味になります。
プロローグやエピローグなどの言葉もありますが、プロは「先、先見の明を持つ」、エピは「後ろ、遅れた」という意味を持ち、頭のいい兄と愚鈍な弟という兄弟設定となっています。
ここまでお読みいただきありがとうございました。