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たくさんの言語が生まれた理由~旧約聖書~

バベルの塔」という言葉を聞いたことがありますでしょうか。

 

このお話は、他の記事で書いた旧約聖書の「ノアの箱舟」に出てくるノアの子孫のお話となります。

 

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みんなで協力して建てようとした塔

ノアの時代の大洪水のあと、ノアの子孫たちが増えていきますが、人々は一つの言語でコミュニケーションを取っていました。

みんなで協力して生活を向上させ、街を作り、やがて天まで届く塔を作り始めました。これを見た神様は主である神に挑戦すること、神と等しくなろうとすることに嘆き、なぜこのようなことをするのか考えました。

その答えを「人々が一つの言語で話し合えるから協力でき、天まで届くような塔を建てる技術が生まれてしまうのだ」と考えた神様は、お互いに言葉が通じないように様々な言語に分けました。

コミュニケーションが取れなくなった人々は大混乱に陥りました。そしてうまく協力できなくなったために塔の建設も諦め、人々は世界各地に散って行き、新しい生活をしていくことになりました。

これがたくさんの言語が生まれた理由になり、この世界各地に散って行った人々が私たちに近い先祖ということになりそうですね。

 

また、この塔を建てようとした土地はバビロンと呼ばれており、それをヘブライ語のバーラル(混乱、ごちゃまぜという意味)に似せて、「バベル」と呼ばれるようになりました。

 

追加のお話となりますが、タロットにもこの「バベルの塔」とされるカードが出てきます。このカードは「ⅩⅣ(14)の塔」で大アルカナに属する1枚。

この塔をバベルの塔とするかは諸説ありますが、図柄は「塔から落ちる人間」となっていて、人間の驕りに対する天罰という意味を持ち、タロットの中でも1番悪いカードとされています。

 

おわりに

このお話にちなんで、現在では空想的で実現不可能な計画を「バベルの塔」と比喩的に使います。

また、このお話は上のタロットカードの話でもありましたが、人々の傲慢・過信を説いたものだとも言われています。

「身の丈に合った生き方」と「新しいことに挑戦する生き方」、

どんな時代・国々でも社会は後者が過剰になる時がありますが、

現代社会は特に世界共通言語になりつつある英語やSNSの発展などがめざましい発展をしています。

これらと併せるといつか世界が分断されるようなことがまた起こるのでしょうか。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。